オジサン画家のMuuです。
古来、日本には床の間に四季折々の
花と掛け軸を飾る文化がありましたが、
現代の日本では残念ながら
絵を飾る習慣が根付かないまま
近代化が進められてしまいました。
しかし欧米では絵を飾ることは
一般化・習慣化されており、
絵画のもたらす良い影響は
計り知れないのです。
美術館で鑑賞しているのとは
また違った次元で、アートを暮らしに
取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。
人間は美を求める生き物
多くの人が欲しがるものの行きつく先は高級な品物だと思います。
それは人間の見栄とも言えるかもしれませんが、
高級な品物には素材や品質やデザインなど、人を魅了する美しさが備わっているからです。
成功者を見ると共通して、高級品を手にすると次は芸術作品が欲しくなるのです。
それも絵画が5割であとは彫刻や工芸品、書などと言われています。
暮らしを豊かにしてくれる部屋づくり
人にはそれぞれ好みに合う空間サイズや雰囲気があると思います。
中庭のある広いリビングを好む人もいれば、茶室のようなこじんまりと雰囲気のある空間の方が落ち着く人もいます。
そこに自分が気に入った理想の絵を飾る。
暮らしを豊かにしてくれる部屋作りは、絵をコレクションする人のいちばんの楽しみであり、その人の人生に大きな違いをもたらします。
手軽に始めるなら
高価な絵画を購入するのがハードル高い場合は、
最初は手軽なものから始めるのもいいでしょう。
ポストカードを壁にペタペタ貼っても◎
理想の一枚を飾るのも、好みの絵柄を何枚も飾るのも、どっちも素敵ですね。
軽いのでシールやマスキングテープで貼ることもできます。
思い出のある写真やとっておきのイラストは、額縁に入れて飾ってみて!
絵にも部屋にもマッチする額縁を好みで選んでみて。
100円ショップでも買うことできますよ。
アートのある暮らしの魅力と多大な恩恵
自分の心への影響
あなたは自分が気に入った大好きな絵画と、
日々同じ部屋で過ごした経験がありますか?
そこには、美術館やギャラリーで
鑑賞するのとは違った、特別な関係が、
絵画とあなたの間に生じます。
1.新たな自分を発見
心を豊かにするアートライフで大切なことは、自分が気に入った絵画と過ごすことです。
人からもらった絵画をなんの思い入れもなくただ飾っているのでは、良い影響はあまり期待できないでしょう。
自分で感じて選んだ絵画こそ、暮らしに変化をもたらす力があるのです。
絵画を見て「とっても好き!」と感じるか、それとも「好みではない」と感じるか、その経験が大切なのです。
あなたはなぜその絵画に惹かれたのか?逆に好きではないと感じたのか。
作品を選ぶことは、自分自身と向き合うことになるのです。
好きというのとは違って「なんだか気になる」そういう作品は、もしかしたらあなたの過去や幼少期の記憶と関係があるのかもしれない。理由は分からないけど心をつかんで離さない絵画に出会ったら、時間をかけてじっくり向き合ってみる。
新たな自分を発見するチャンスかもしれません。
2.美意識や審美眼を育てる
様々な絵画を見ると、美意識が高まり審美眼が育ちます。
とりわけ、「自分が欲しいかどうか」という観点で絵画を見ることが、とても大切で、買わない前提の鑑賞では得られない、より質の高い鑑賞ができます。
美術展に行ったときは、展示作品が購入できないと分かっていても、「自分ならどれが欲しか?」という観点で見ましょう。
それがいかに世界的なアーティストの作品であっても、購入できないという前提ではなく、「この展示品の中でどの作品が欲しいか?」と考えて鑑賞すると、より集中して作品と向き合う事ができます。だから、美術館で作品を見ることも、大変良いことです。歴史的価値の高い絵画も、独自の視点で見ていきましょう。
有名美術展に行くと、自分の好みは関係なく、単に「素晴らしさを確認する作業」みたいな鑑賞になりがちですが、自分の感覚を大切にしながら鑑賞することで、より有意義な鑑賞になり、そういう体験を積み重ねて感覚が鍛えられ、美意識や審美眼を育てる事ができるのです。
もし無名の作品が、何の説明もなく、価格表示もなく展示されていたら、あなたはどう評価しますか?
その価値は、あなたが決めるのです。あなたにとって、価値があるかどうか純粋に、ただそれだけです。
子供の頃は、ものを見て好きか嫌いかを直感で判断していたのに、大人になるにつれいろんな情報(肩書や評判など)によって判断するようになる。経験や知識が増え、先入観によって直感が曇ってしまうのです。
多くのアートを見て、純粋に好きか嫌いかで判断する体験を積み重ねていくと、曇っていた感覚が洗練されていきます。
3.潜在意識への刷り込み
私たちの意識には、「顕在意識」と「潜在意識」というものがあります。
顕在意識は、自覚している意識です。
潜在意識は、「意識をしていない」意識で、いつも活動しているが、自覚していない意識です。
この潜在意識は多大な影響力があります。潜在意識は日々のくり返しにより刷り込まれて行くのです。使う言葉や会話の内容、見るテレビ、本、趣味などあらゆるものから刷り込みがなされます。
そう、普段の生活空間からも大きな影響を受けているのです。
たとえば、長い間意識しないで、なんとなく部屋に掛けてある絵。これも潜在意識に刷り込まれているのです。それが無意識のうちに、あなたの美意識や判断基準になっている可能性があります。
毎日素敵な絵画のある部屋で暮らしていると、それが潜在意識に刷り込まれ感性が研ぎ澄まされていくのです。
4.世界が広がっていく!
たとえば、好きな曲があって、そのミュージシャンの他の楽曲も聴きたくなり、さらにそのミュージシャンが尊敬しているミュージシャンがいたら、そっちも好きになる…こんな経験はありませんか?
一つのきっかけからいろんなことに興味が湧き、今まで知らなかった世界が広がっていき、つながっていく…
こういうことは、絵画でもよくあります。音楽の場合と同じく絵画の世界でも、お気に入りの画家がいると、暮らしに彩りが加わります。
そして音楽と違い、絵画は一点ものが多い。そのため画家とつながっているような感覚を覚えることも少なくありません。また、自分部屋に絵画があると、美術館の白い箱型の空間で見る絵画と違い、その感覚がより深まる傾向があります。
絵画は、その時その時の人間の表現。だから、「アートを買う」ということは、その画家の生き様やストーリーを買うようなものなのです。
5.自由な発想が刺激される
作家の視点は、時に先見性があり、自分とは違う新しい視点を感じさせる作品が多々あります。
そうした作品に接すると、観る側に大きな刺激を受け、新たな発想が生まれることがあります。
こういう出会いから、ときに人生観が変わってしまうことすらあるのです。
コミュニケーションが広がる
1.絵画がおもてなしに
好きな絵を飾ると、家に人を招きたくなります。
絵画を一点飾るだけで、部屋全体のイメージががらっと変わることがあります。
素敵な絵画を飾ることは、とても素敵なおもてなしになるのです。
また、飾ってある絵画をきっかけに会話が広がることも多くなります。
相手の感性や価値観を知るきっかけにもなるかもしれません。
2.アーティストとのコミュニケーション
絵画のある暮らしから、アーティストと知り合いになることもあります。アーティストの友人からは、いろんな考え、価値観、表現に直に触れることができます。
また、ギャラリーのスタッフの方からも、知らない世界を教えてもらうことができます。
プロフェッショナルな方々と関わることも、アートライフの醍醐味です。
3.他者へ自己表現
飾ってある絵画を見れば、人となりが分かります。
あなたの個性や想いを表現してみましょう!
また、絵画を飾っているというだけで、好印象を持たれる傾向があります。
「教養があり、美を大切にし、心地よい暮らしをしている」という印象を与ええます。
健康にも良い
アートは、スイスやアメリカの医療現場で活用されています。
1.免疫力アップ
アート鑑賞が免疫力を高める。
日ごろ、コンクリートの中で生活している現代人は、交感神経過多な状態で生きていますが、リラックスすると副交感神経が優位になります。美しく心落ち着く絵画を鑑賞することで、リラックスすることは、交感神経のバランスを保ち、免疫力アップの効果が期待出来ます。逆に、美しいものを見たときに感動する興奮は、交感神経の適度な刺激になるのです。
2.鬱の予防に
脳研究で、美しいものを見たときに活発になる部位があり、その部分が機能しなくなると人間は鬱病になってしまいます。つまり美しいと感じる絵画を飾ることは、脳の健康にもいい影響があるということです。
3.脳の活性化
芸術鑑賞などで右脳は活発になります。現代人は教育や社会のしくみにより、論理的思考、計算、言語などの左脳を主に使う習慣がついているのですが、イメージや想像力、直観力、芸術的感性などの右脳が活性化されれば、両脳のバランスがよくなり、今まで以上の力が発揮できると考えられています。
家族への好影響
1.コミュニケーション
家族で、飾ってある絵画について話したことがありますか?
アート作品を見て、どう感じるかは、それぞれの美意識、価値観が反映されます。
お互いのことをよく知っている家族でも、アートについて話しをすると、今まで知らなかった感性や価値観を知り、新たな発見があるかもしれません。
2.子供の自己表現に
できれば子供を美術館などにも連れて行きましょう。経験したことのないアート体験をした子供は、何かを選択する際に、今の自分に影響を与えることもあるのです。
また、「子供がキレやすくなった」と言われますが、ひとつには感情をうまく自己表現できないことが原因と考えられています。絵を描いたり物を作ったりする創作活動は子供の自己表現に有効です。
また、アートを通して心を治療する心理療法は「アートセラピー」といい、この専門家を「アートセラピスト」と呼び、職業として確立しています。
創作活動をしなくても、アート鑑賞することで子供の自己表現の手助けとなります。
「感じたことを言葉に出す」というアート体験をさせてあげてください。
3.情操教育に
情操教育といえば、絵画教室やレゴ教育などがありますが、”絵画のある暮らし”が手軽で効果的な情操教育だと思います。
絵を飾るだけ、月謝も要りません。
24時間、いい影響を子供に与えます。
子供は飾られた絵に興味がないかもしれません。
しかし潜在意識には影響を与えています。
自然と子供に創造力や表現力を育んでいるのです。
絵を飾っても、何も教えなくて構いません。絵画が身近にあるだけで、「アートの力」が子供に良い影響を与えるのです。
~東京の素敵なアート空間をご紹介~
村上隆や草間彌生など一流アーティストの作品を展示販売しておられます。
東京のアートギャラリーM
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